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波を描く

旅と絵と波乗りのこと

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Dalai Lama 

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街角でmomo(日本の餃子のようなもの、美味!)を買う僧侶

マクロードガンジでのわずか10日間の滞在は終了を迎え、明日デリーへ旅立つ。
一番短い滞在に関わらず、私はここをとても愛している。
インドの中で一番。
街全体に流れる優しい空気。
ここで日本人を見かけることはなかったが、その代わり商店やレストランで仲良くなったチベット人、数知れず。

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山の天気は変わりやすい。
雪山の背景が美しい青空となる短い時間、ここぞとばかりに犬たちが日向ぼっこ。
微笑ましい風景がたくさん。
ここでは犬たちもとても穏やか。
心なしか、インド人達までもがサンキューの精神を持つ。

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Thangkaの先生がくれたカタ。
よく見ると、美しい模様が入っている。

先生は神棚にブッタとDalai Lamaの写真を飾っており、毎朝欠かさずお祈りをしていた。
どの商店やレストランにも、どの家庭にもこのような神棚がある。
神様やDalai Lamaについて語るのは至極普通。
チベット人の生活には普通に仏教があるのだ。


先生はよく、神様を思いながら描くようにと言っていた。
Thangkaは神様に捧げるもの。
名を語るのはほんのわずかな職人。
通常、作者の名は画上にはない。

ご存知のように、砂で画く美しき曼荼羅は完成とともに全て払われる。
ものの無常を悟る瞬間だ。

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3月5日のチベット新年を目前に、私はここを発つことを決めた。
Dalai Lamaの姿をひと目見たかった。

中国軍のチベット仏教迫害。
すでに長い歴史を持ち、それは今でも続いている現実。
先生のお祖母さんもヒマラヤを越え、はるばる逃げてきた。
街の至る所に「Tibet will be Free!」「Free Tibet!」の文字。
Dalai Lamaは暴力を使った抵抗を決してしない。
でもいつか、きっとチベット人がチベットで平穏に暮らす日が来る。


「A Precious Human Life」

"Every day,think as you wake up.
Today I am fortunate
to have woken up.
I am alive,
I have a precious human life.
I am not going to waste it.
I am going to use
all my energies to develop myself,
to expand my heart out to others,
to achieve enlightenment for
the benefit of all beings.
I am going to have
kind thoughts towards others.
I am not going to get angry,
or think badly about others.
I am going to benefit others
as much as I can."

His Holiness The XIVth Dalai Lama




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Tibetan Thangka 

Picture 005
チベット仏教のお寺に描かれた素晴らしい仏画。
プロの技。


マクロードガンジに着いた初日のことである。
ここに来た最大の目的、Tibetan Thangkaを習うために、教えてくれる先生をいち早く探さなければならなかった。
街中を歩き回り、チラシというチラシは全て目を通したが、yogaやマッサージのものばかり。
Thangka artを売っている店で尋ねたが、知らないとか今はいないとかの残念な返事。
迷い込んだ小道で「Tibetan Thangka master 教えます」という看板を見つけ、意気込んでドアをノックしたが「1ヵ月後に帰るからまた来て欲しい」との家族の返事でがっかり。

どうしよう…ネパールに飛ぶか…。
いや、本場のTibetan Thangkaがチベット人から習いたい!

危うく弱気になりかけたが去年Tibetan Thangkaを習った日本人のブログを思い出した。
その先生を探そうとホテルを出たその道で、何か見たことがある顔。
何と!ブログに乗ってた先生の顔!
「Tibetan Thangkaの先生ですか?習いたいんですけど!」
私のまるで追っかけのようなその気迫にやや引きつつも、
「どうぞ、家に来てください」と快い返事。

アトリエ件住居の、まるで昭和のような隙間風ビュービューの4畳半。
風呂なしトイレなし。
恐ろしく汚い。
恐ろしすぎるので、写真は載せない(撮ってないけど)。

残念なことに、先生は1週間後にネパールに行くとのこと。
3月の中旬には帰って来るとのことだが、寒いとこ嫌だしその頃には私もネパール。
では、1週間だけ。
それまでかなり集中して教えてくれるとのことで、次の日から習うことが決まった。
今年に入ってから、初めての生徒らしい。
嬉しすぎて寒いし眠れない夜。
私が習っている7日間の間に、2人の生徒さんが来て断られる。
私は何てラッキーなんだ。

毎日7~8時間、ブッ通し。
先生の部屋は寒すぎた。
寒くて途中で固まった手を揉みながら、集中。
8時間以上は無理。
人間、寒すぎると最後は全身紫色に変色して、思考が停止。

時間がない。
粘り強く描く。
先生も意欲を持って、教えてくれる。
何回もアウトラインニング(筆を使ってアウトラインを描くこと)の練習。
ホテルでも練習。

キャンパスを貼って、いよいよ本番。
以下、順を追って経過を載せます。




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描くのは、比較的簡単なブッタ。
お釈迦様。
なるべくシンプルに描けるように設定する。
下書き。
この状態になるまでに、3日かかる。

Picture 001
本当は背景から描くのだが、どこまで描けるか分からないので、まずは人物。
一箇所を塗るのに、3時間以上かかる。

Picture 002
背景の空を何回も重ね塗り。
ほぼ一日かかる。

Picture 003
雲に色が入り、本物の金粉をブッタの全身に載せていく。
何回も何回も乾かして塗りなおす。
後はアウトラインニング。
練習の本番。
これが難しかった!

Picture 004
完成の画。
職人の技にはほど遠いが、満足である。

実は未完成の部分がたくさんある。
先生は出発の30分前まで教えてくれたのだが、間に合わず。
自分で完成させることを約束。
一緒に荷物を抱えて、バスステーションまで走る。

最後に先生は、にっこり笑って「カタ」を肩に掛けてくれた。
カタは、別れの席やお祝いなどで相手の肩に掛ける白い布で、相手の無事と幸運を祈るようなものだ。
「Good luck!」

こちらこそ!
ありがとう、元気でね!
私も日本のホッカイロを手渡す。
後で見るとカタにはあちこち絵の具がついていて、とても先生らしい。

この7日間何て充実!
こんなに描くことに集中したことはない。

私の英語力のなさで誤解が生じたり、お互いマイペースなのでイライラしたり。
でも毎日同じ目標に向かい、同じご飯を食べ、時にはダライ・ラマやチベットのことを熱く語り。
チベット人の生活を知り、チベット料理(先生の作るランチ、衛生面では怪しいがかなりイケた。)が大好物になり、トイレは大自然の中で猿とともに。

ありがとう、先生。
この7日間を忘れない。
この導きに感謝。




私が描いたのは、癒しのブッタ。
人々の病を治し、幸運を運ぶという。




ヒマラヤ 

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ヒマラヤの麓、ダラムサラのマクロードガンジ。
無事に着いています。
ホテルの部屋から見える、素晴しい景色。
この景色に一目惚れで部屋を決めたのだが、窓が大きく非常に寒い。
寒い日本から逃げてきたのに、寒さで夜中に何回も目が覚める始末。
リシケシで落ち合った友達に、寒さ対策に(ユニ○ロの)フリースとタートルを買ってきてもらったのだが、全然足りない。
トレッキング用のナイロンのジャケットの下に、4枚重ね着してパンツ・靴下は2枚重ねで手袋帽子でガタガタ震えている。
夜はキングサイズの毛布を3枚重ねて、さらにウールのショールを巻いて寝る。
なぜにインドには暖房器具がないのだ?

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街には写真のようなチベット人が溢れている。
ここは日本か?と思うような懐かしい顔がたくさん。
インド人より多い。
レストランや商店のオーナーは、商売上手なインド系で占めているが。

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そして街のいたるところに、チベタン僧侶の姿。
お寺で経をあげる僧侶
ショッピングを楽しむ僧侶
街角で携帯電話で友達と談話する僧侶
カフェで一般人と一緒にカプチーノを嗜む僧侶
ネットカフェで電車の予約をする僧侶
証拠写真を撮りたかったのだが、相手が僧侶だけにさすがの私も躊躇。

ここは僧侶が普通に暮らす街。
きれいなダークレッドカラーが街のいたるところに溶け込んでいる。
皆一様に穏やかで幸せそうな顔。
聞いていたとおり、チベット人はとても穏やかで優しい。
写真のように、女性の僧侶もかなり多い。
そして、ここはかのダライ・ラマが住む街。
今はあいにくデリーにいるようだが、街のあちこちに写真が掲げられ人々は口々に名を出す。

到着そうそうにタンカアーティストを探し出して、毎日一日中チベタンタンカを学んでいます。
この報告はまた。


太陽出 

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リシケシはここ3日間曇りと雨でとても寒かった。
今日はここをダラムサラに向けて出発する。
ずっと体調が悪く見れなかったプジョ。
昨日の日没前、曇り空の中、雨でも良いから見たいとガンガーへ。

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ガンガーに着く頃、急に空が明るくなり、辺りがオレンジ色に輝きだす。
遠く地平線に見える朱色の綺麗なきれいな丸。
周りの雲が、まるで追われるようにどんどん動き出す。
そんな奇跡のような瞬間に行われたプジョ。

手を合わせる。
幸せを感じる。

皆が幸せそうに微笑み、音楽に合わせ身体を揺らす。
立ち去る前にガンガーに入り手足を清め、神様に感謝した。


3日前朝起きると、力がどんどんみなぎるのを感じ、突然全てが変わった。
あの暗黒の10日間が嘘のように。

どこにでも行ける、なんでも食べれる、全ての選択に間違いない。
私は私を信じる。
強く感じて、すぐダラムサラに行くバスチケットを買ったのだ。

何が起こったのか分からない。
でも、今は確信を持って言える。
リシケシは私にとって、浄化のためにあったのだ。
身体を浄化し、迷いを浄化するために。


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リシケシ滞在でなくてはならない存在。
写真向かって左の寿枝さん。
私と同郷のアーティスト。

彼女とは、私の体調が比較的良い昼間に、よく落ち合って話をした。
芸術のこと、ヨガについて、感じること、未来のこと。
穏やかで優しい方だが、芯が強く、信念を持って今あるプロジェクトを立ち上げようとしている。
とてもピュアな魂を持つ人。

彼女の未来を見つめる強い意志と、とても大きな愛情に本当に救われた。
ここでも私は人に助けられたのだ。

ありがとうありがとう寿枝さん。
昨日早朝に発った彼女と、強く再会を約束した。





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「人は不幸であることはできない。幸せであるのが当然なのだ。」
                          アヴァドゥティカ・アーナンダミトラー・アチャリヤ



今から16時間のバスの旅、行ってきます!



感じる 

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夜明けのガンガー。


この、澄み切ったクリアな気と流れ。
そこで対比する、私の混乱した思考。

リシケシは私によって、病と苦悩の土地となった。
ここはヨガの聖地だというのに、したいヨガがない。
ここには雄大なガンガーの流れがあるというのに、描きたいものが見つからない。

私は何をしにここまで来たのだろう
大切なものをたくさん残して来て

孤独感。

筆は置かれたまま、ただ瞑想に浸る。
ガンガーの水面に移った、ゆるりとした流れに漂う心。

エネルギーが低下しているのだろう。
食が進まない、病がぶり返す。

リシケシのこの気は、私に何を影響しているのか。

そろそろ移動の時期だ。
とりあえず、この混乱を静かに受け入れ、感じてみよう。



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