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波を描く

旅と絵と波乗りのこと

chai屋 

しばらくブログを更新できなかった。

実は繰り返す体調不良に見舞われていたのだ。
上下リバース→外出→熱発でダウン→外出→上下リバース
素敵なサイクルの輪に見事に調和。

旅先で病気になると、頼るべきものは自分の回復力のみ。
そして無性に日本食が恋しくなる。
インドの濃いスパイスより、日本のあっさりしたダシ。
もちろん、リシケシには日本食なるものはない。

寒いリシケシで良く目にするチャイ屋。
弱った身体にも優しい味。
わずか一杯12円で感じる、インドの匂い。


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これは南インドのココナツ屋。
その場で割って、ストローを挿してくれる。
南インドではチャイ屋よりも多い。
あっさりとした甘みで、乾いた身体も潤う。
飲み干した後は、身を取り出して食べられる。

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このようにミルクを継ぎ足しながら、濃いチャイを仕上げていく。

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ここのチャイがベスト!
ミルク・ティー・マサラのバランスが絶妙。
こだわりのおじいちゃんの味。

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路上でチャイを売るおばちゃん。
このおばちゃんからは、野ションの極意を伝授される。

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いつもニコニコ顔で挨拶してくれるおじちゃん。
にらみ顔の多いインドでは珍しいこと。

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たまには西洋人向けのコーヒーショップで浮気。

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でもやっぱり、チャイは美味しいね。



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先日、母の誕生日に国際電話をかけた。
久しぶりに聞く、私を気遣う声にほっとする。
少し年をとったなあ。
こんなにも遠いのに、今は近い。

母の誕生があって私の誕生があり。

インドではたくさんの動物や人が、大地の上で共存している。
そこでは生と死は当然のように迎えられる。
生まれ変わりのサイクルとして。

それでも、そのひとつひとつの誕生はすべて慈しむべきもの。
慈しむ心は美しい。

生まれて、生きて、この大地に2本のあしを踏みしめている私の身体。
この導きに感謝。




MAKI 其の弐 

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1週間以上前のことになるが、南インド滞在中にまきちゃんと行った、壮大なお城の跡がすばらしかった。
滞在先から凸凹田んぼ道を行くこと40km。

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歴史的産物と日の丸現役ヤンキーまき。
見えないが、眼タレてるな、きっと。
彼女の極めたる安全運転で、わずか1時間で到着。

入場料はインド人10Rs(約20円)、外国人100Rs(約200円)すごい差だ。
でも、どこでも外国人は10倍以上の入場料をとられる。

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この木何の木。
美しい木だがサルたちが、下で涼む観光客のお弁当を常時狙っている危険地帯。

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頂上のお城に登るには階段を2時間近く登ると聞き、どんどん上がっていくインド人を横目に全く登る気0の私たちへタレツーリスト。
今思えば、頑張って登ればよかったなあ。
こんなことは旅をしていると良くある。
後悔のないように旅がしたい。

ちなみに、外国人観光客は私たちだけ。

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家族でくつろぎ中のインド人観光客。
恐らく皆めいっぱいのおしゃれをしている。
恥ずかしそうだが写真をとられて、いい顔をして喜んでくれる。

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お城をこのような堀がぐるりと囲む。
昼間は真夏日となる南インドでは、気持ちのよい避暑地となる。
また、麓にはいくつかの小さな寺院。

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その一つをお参り。
そこのババは本当にいい感じ。ここに何年いて、神様に遣えているのだろうか。
引き締まった体に、「ヨガするの?」とカメラを向ける。
と、ついでに参拝客までもが中に入りポーズ。
どうやら、ヨガのポーズのつもりらしい。

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近くの洞窟の中。
真っ暗で手探りだが、カメラのフラッシュできれいなお像があると分かる。
どの神様にも敬意を払うまきちゃん。

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子供たちも参拝しに来たようだ。
無邪気なかわいさ。
この後、「マネー、マネー。」とついてきた事は忘れよう。

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マキちゃんとは出発前日にもランチを共にした。
本当に、心根の優しいパワフルな女性。
実は彼女は日本国籍のない3世。
「本当はね、日本大好きなんだ。住むには合わないとこだけど。」
何度もそうつぶやく。

日本人が持つ深い情と感性を持つまきちゃん。
私には彼女の中に、ジャパンルーツを強く感じずにはいられない。

最後に手作りの琥珀のピアスをくれた。
太陽のイメージ。
とってもかわいらしい。
3年ほどシルバーが合わずに何もつけていなかったのだが、このピアスは大丈夫だ。
このピアスをつけるために、ピアスホールも待ってたのだ。
ありがとう、マキちゃん。
固く再会を決意しあう。

実はちょっとホームシックに陥っていた時に、スクーター白馬に乗った王子のごとく現れたまきちゃん。
人との出逢いが、いつでも私を助けてくれる。
旅では日本にいるときには感じられない、心から感謝するような機会が度々起こる。

そして、これからいくつの出逢いが私を待っているのだろうか。





ガンガー 

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29日、南インドからデリーへ。
ここで一泊。
写真はNew Delhi駅前のメインバザールの中、通称Veg.ロード。
野菜ばかりの露店が並ぶ道。
実はメインバザールの中を長時間歩いたのだが、これしか画像がない。

ここに着いてリクシャーに下ろされた時、ガイドブックを失くしたことに気づいた。
20kg近くある重たい荷物を抱え、狭い道をリクシャー、バイク、インド人、牛がぶつかり合う混沌の中、途方にくれる。
「ここはどこだ…。」
早朝からの移動でクタクタ。
つい客引きの勧めるホテルへ。
汚く古い部屋、交換していないシーツ、寒いのに冷たいシャワーに泣きそうになっていると、客引きはあわてて別のホテルへ。

「きっと、ぼられてる…。」
そう確信があったが、狭くて強烈な臭いを放つ、受付近くの騒々しい部屋で自分を納得させる。
受付のおじさんは愛想が良いが、両替のレートもかなりごまかしていたようだ。
ミネラルウォーターを持ってきた従業員も、かなりの値段を請求してきた。
近くに寄った果物屋のおばちゃんは、高値で腐ったパインをよこしてきた。

メインロードを寒さに震えながら歩いた。
なんだか悲しくて、ただ歩き続けた。
南インドは暖かかった。
いろんな意味で。

道の端っこにゴミにまみれ、寒さに震える痩せた子犬が自分のように痛かった。
外国人のツーリストはみんな集団だ。
寂しいな…。
日本語が聞きたい。
露店でサモサを30円で買い、道端でやる気なくバナナを売るおじいちゃんと並んで無言で食べた。
少し暖かい気持ちになり、ホテルに帰る。
ロビーでは従業員がテレビを見ながら大騒ぎしている。
冷たい水で体を洗い、震えながら耳栓をして毛布に包まる。

翌朝、5時に起床してチェックアウト。
ロビーの床では、ぼったくりのおじちゃんと従業員が薄い毛布にくるまって寝ている。
「大変なんだね…。」
ちょっと優しい気持ちを取り戻した自分にほっとする。

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早朝、まだ暗い時間のNew Delhi駅。
皆ウールのショールを身体にきつく巻きつけて、寒さに震えている。

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電車で約5時間の所まで揺られたのだが、この電車がたびたび止まる(駅にではなく)。
結局2時間遅れで着いたのだが、写真のように3回に渡りおやつ、ランチが出てくる。
熱いお茶付きで席も3人分確保でき、かなり快適な旅となる。
このクラスの電車に乗るインド人は、皆豊かな印象。
男性はスーツ、女性もサリーではなくジーンズをはいて巻き髪をしている女性が多い。

夕方、昔ビートルズもヨガ修行に滞在したという、ヨガの聖地RishiKeshに到着。

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南インドの色黒でとにかく濃い印象の顔とは違い、北インドでは少し色の薄い、西洋やチベットが混じった顔。

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かの有名な、ガンジス川である。
ここに着いた昨日は太陽が隠れ、寒さに震えながらさっさと寝たので、今朝の快晴ぽかぽか陽気に気分が上がる。
鼻歌と洗濯はセット。
宿の屋上で青空の下、笑顔で洗濯ものを干す。
デリーに着いたときの気分が嘘のよう。
本当に人の心って不思議だ。

しかも、水だ水だ!
久しぶりに流れる水を見て、聖なる川というより大好きな水に興奮。
上はLaxman Jhula橋、下はRam Jhula橋。
この間の長い川沿いの道を闊歩。
ガンジス川の悠々とした美しい流れ。
川辺には、サフラン色の美しい服を身にまとったサドゥが瞑想したり、ただごろごろしたり、とにかくたくさんいる。

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朝晩は、ダウンを着込むほどの結構な寒さ。
それでもインド人観光客は、潔くガンガーに入水し、しかもおじちゃんたち嬉しそう。

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私が住む南国が、今大変なことになっている。
ここ何年も、大変なことがずっと続いている。
大きく変わる変化の時期を迎え、美しい海と壮大な山々を持つ大好きな土地は、どこに向かうのか。
ガンガーを前に、私は神に問う。


Days 

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この土地での日々も終盤を迎えたが、今さらながらに日常を紹介。
毎日6時に起床し、朝日を拝む。

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朝日を拝みながら、屋上で瞑想とヨガ。
騒々しいインドだが、朝のこの時間は鳥のさえずりがメイン。
心がしんと静まり、穏やかな一日の始まり。

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屋上から見える聖地。

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良く見ると、修行僧が太陽を礼拝し瞑想している。
彼は陽が昇る日だけ、早朝からここに座っている。
どうやって予想するんだろうか?

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師匠に誘われ、その岩場ばかりの聖地へ。
1時間ほど汗だくで歩くが、師匠は涼しい顔。
朝の瞑想やヨガだけでなく、私の心身の状態と未来のことをインドの占星術と手相を使って細かに指導してくれる。
そして何より、年齢不詳だが偉大な芸術家である彼は、私の絵の指導にも熱意をもってくれている。
しかも今生徒は私一人だけなので、マンツーマン指導という、大変有難くて貴重な日々。

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聖地からの景色

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聖地で怯えきった状態で拾われた、アシュラムのキラット。
キラットとは「洞窟に住むもの」の意味。
番犬にと飼われたはずが、大変人なつっこく可愛い。
南インドの犬は、大抵こんなキツネのような同じ顔で、他の種類を見かけない。

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大家のお母さんが毎日、美味しい昼食を届けてくれる。
スパイスを使っているが、まったく辛くなく本当に美味しい。
インドの母の味。

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生活を世話してくれているHansiniさんと、一緒に石釜造りに挑戦している大家さんの息子たち。
インドの子供は反抗期がないのだろうか?
思春期の子供もみんな素直で家族思い。
そしてよく働く。
ちなみに石釜造りはこのあと、残念ながら失敗に終わる。

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買い物はインド人ひしめくメインバザールへ。
自転車で30分くらいだが、いろんな意味で元気なときに行きたいところ。

昨日はマキちゃんと、約40km離れた場所にある岩でできた城跡(しかも恐ろしく広い)に行ってきたため、またレポートします。

Maki 

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前回の記事で載せ忘れたのだが、収穫祭では各家庭でこのように神を祭る儀式が行われる。
甘いお粥(とうきび入りなど)をその場で火を起こし、炊いてお供えする。
お供えしたお粥は少しずつ家族に配られ食し、残りの大部分はバナナの葉の上に置かれたままとなる。
いずれアリなどの虫や犬などが食べることになるが、神様が虫や動物となって食べに来ている、と考えられている。
あっという間に、うちのアシュラムの犬が20秒ほどで完食。

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突然だがマキちゃんである。
インドで初めて会った、日本人の旅行者。
最初路店で見かけたときはその見かけといい醸し出すオーラといい、日本人と確信がもてなかった。
あまりにも店員さんとの会話がぶっ飛んでいたため、つい笑ったら話しかけてくれた。(ええ、私純和風ですから)
マキちゃんは13年前にインドに来てから、その魅力にはまり何度も渡印している。
というか、13年前にインドに来て以来、ほとんど日本にいない。
イタリア人の彼氏と共に世界各国に移住し、ここに来るまではシチリア島でアクセサリーを作って生活していた。
メキシコにも4年間住んでいたらしく、英語、スペイン語、イタリア語、ヒンドゥー語(北インド)、タミル語(南インド)を流暢に話す。
彼女の場合は「話したい」という気持ちが貪欲な感じがする。
とにかく、パワフルで誰にでも気軽に話しかける。
そしてしらふなのに恐ろしくテンションが高い。

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そんなマキちゃんと意気投合し、スクーターで迎えに来てもらいドライブへ。
寺院に行ったことがないという私を、案内してくれる。
本来は裸足で、全ての寺院を巡礼する神聖な道である。
多くのインド人が裸足で厳かに歩いている。

そのでこぼこ穴だらけの道を、ノーヘル時速70kmである。
しかもどのインド人より運転が荒い、と1分間で確信に至る。
けたたましくクラクションを鳴らしながら、夕暮れ時の神の巡礼の道を爆走する日本人二人。

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途中で写真を撮っていると、可愛い兄妹が走ってくる。
とにかく外国人と見れば、好奇心いっぱいで近寄ってくる子供は多い。
しかし意外とおねだりはせず、話しかけるとただ、美しく澄んだ眼でじっとみつめ返してくる。

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マキちゃんお気に入りのお寺の飾り。

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マキちゃんお気に入りのサドゥ。
激しくテンションが高く、マキちゃんと同志のようにゲラゲラ笑っている。

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街に戻り、バザールの真ん中に位置する3秒で名前は忘れたが有名な寺院に行く。
祭日最終日ともなると、街も寺院の中もインド人で溢れている。
みんな幸せそうだ。
この寺院はとても大きく、白く彫刻仕立ての宮殿のような造り。
裸足でゆっくり歩くと、厳かな気分なる。

神様にお参りするための行列がかなり続いているのだが、案の定たくさんのインド人に割り込まれる。
マキちゃんは割り込んできた全てのインド人に
「何で割り込むの?」
「押さなくても進むから。」
「子供の教育に良くないからやめなよ。」
などといちいち説明している。
インド人もビビる迫力である。

無事に神様に、家族の幸せをお参りして楽しいディナーに行ったのだが、バッテリー切れで残念ながら画像がない。

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代わりに次の日の夕日。

マキちゃんにとってインドとは、愛すべき国。
自分らしく、生き生きと輝いていられる国。
実際、インドはどんな人にも寛容な国だ。
日本では孤立してしまう存在も。

「日本にいると死にたい気分になってくるんだ。」
マキちゃんの笑う目の奥に、落ち着く場のないやるせなさをほんの少しだけ感じるのは私だけだろうか。